インバウンドデータを徹底解説!今すぐビジネスに使えるグラフ付き – インバウンドフォース

インバウンドデータを徹底解説!今すぐビジネスに使えるグラフ付き 最終更新日:2019/07/25

「訪日インバウンドのデータを理解したいけど、どのデータを見たらいい?」
「今すぐインバウンドデータのグラフがほしい!」
「データを見つけたとしても、考察までする余裕はない・・・」

訪日インバウンドのデータの理解って、つい後回しにしちゃいますよね。

こんにちは。
株式会社結.JAPAN(ユウドットジャパン)の府川です。


今回取り上げるテーマは、「インバウンド(訪日観光客)×データ」です。

訪日インバウンドのデータは、ひとつの統計データを見るだけでは把握ができず、全体像を理解するのが難しい状況です。かくいう私自身もその1人でした。

そんな訪日インバウンドのデータを理解するのが難しいと悩んでいる方へ、2018年の訪日インバウンド状況が一発でわかるよう、訪日インバウンドの主要なデータをまとめてみました。

*当記事に掲載しているグラフは自由に使用していただいて構いません!
ご自由にダウンロードいただき、資料へ転用いただければ幸いです。


今回は、
「訪日インバウンドでまず押さえておきたい9つのデータ」
を当記事の中で完結するようにまとめてみました。

まずは、インバウンド市場の”全体感”を把握できる4つのデータについてご紹介します。そのあと、訪日インバウンド対策をするにあたって覚えておきたい”実践活用可能”な5つのデータをご紹介します。

この記事を読めば、あなたも自信を持ってインバウンドのデータを説明できるようになるはず!
ぜひ最後まで読んでみてください。

    目次

  1. <初級編>インバウンド市場全体のデータを知ろう!
  2. <中級編>インバウンド対策に必要なデータを知ろう!
  3. まとめ
  4. おわりに

<初級編>インバウンド市場全体のデータを知ろう!

データその1:年間の訪日外国人数

年間の訪日外国人数は、訪日インバウンドの盛り上がりを示すもっとも分かりやすく重要なデータです。(呼び方は「訪日外客数」「訪日旅行者数」や「外国人旅行者数」など多数あります。)

その目標は日本政府によって設定されており、現時点で2020年に4000万人、2030年に6000万人とされています。 インバウンドデータのグラフ:訪日外国人数の目標 では、目標に対する実数の達成状況がどうなっているかと言うと、2018年の1年間でおよそ3100万人が日本を訪れています。2013年におよそ1000万人程度だった訪日外国人数が、この5年間でおよそ3倍に成長しているのは国として大きな成果ではないでしょうか。 インバウンドデータのグラフ:訪日外国人数の推移 とはいえ、2020年に4000万人に達成するのはあと2年で900万人増加が必要という状況であり、2030年の6000万人という目標達成のためにもさらなる訪日外国人数増加が求められています。

訪日外国人数は増加傾向であり順調なように見えますが、残念ながら2018年の増加数は低く推移しています。2015年に600万人以上増加した訪日外客数ですが、2018年はおよそ250万人程度の微増でした。

この結果を踏まえて、日本政府観光局(JNTO)からも2020年の4000万人達成は難しいという見解が出ています。

東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年についても、過去の大会の例から、期間中の宿泊事情や交通事情の懸念から一般の訪日客が敬遠する動きが見られると予想されることから、金子氏は「2020年の目標達成に向けては厳しい現実を共有すべき」と発言。
訪日客の伸び鈍化で「2020年の訪日客4000万人達成」は厳しい現実に、日本政府観光局が認識示す、今年のラグビーW杯は欧米豪市場の獲得へ

誤解しないでほしいのですが、
これらの結果や見解は決してインバウンドの衰退を表しているわけではないと私は考えています。

では、どう考えているのかというと、
これまでは訪日外国人が少なすぎたために、深い戦略がなくとも簡単に増加させることが出来たということの表れだと思っています。

データその2:世界の海外旅行者数

インバウンドが衰退していない裏付けとして、国際観光客到着数(=全世界の海外旅行者数)はこの20年間で大きく増加しています。 インバウンドデータのグラフ:全世界の海外旅行者数の推移 国連世界観光機関(UNWTO)が毎年発表している「Tourism Highlights」によると、2017年の国際観光客到着数は13.3億人とのことです。
そして、将来性についても2030年に全世界の海外旅行者が18億人まで増加するという予測を同じくUNWTOが出しています。このような中で、もはや海外旅行そのものが一時的なブームではないことは明らかです。


全世界で見ると、これほどまでに海外旅行者が増えているにもかかわらず日本へ訪れる人があまり増加していないのはなぜか?それは常に増加し続ける海外旅行者のシェアをどう獲得するかの議論の不足によって、戦略的なコンテンツ開発やプロモーションが取り組まれていないことではないでしょうか。

世界的に海外旅行の可能性がこれだけ示されてるにもかかわらず、訪日インバウンドの可能性を信じないのは非常にもったいないです。

データその3:年間のインバウンド消費額

訪日外国人旅行消費額は、その言葉の通りインバウンド観光客による消費額の合計です。そもそも、訪日インバウンドが注目されている最大の理由は、少子高齢化の影響による国内経済の縮小を国際観光の外需でのカバーが期待されているためです。日本経済へのインパクトを直接示すのは消費額であり、訪日インバウンドの目的と言える非常に重要なデータとなります。

訪日外国人旅行消費額も、日本政府によって目標が設定されており、現時点で2020年に8兆円、2030年に15兆円とされています。8兆円は2015年時点から2倍超、15兆円は2015年時点から4倍超の数値であり、挑戦的な目標設定です。日本政府が訪日インバウンドの経済的インパクトに非常に期待をしていることが推察できます。 インバウンドデータのグラフ:訪日外国人旅行消費額の目標 ですが、目標に対する実数の達成具合は、かなり難航していると言っていいでしょう。2018年の年間消費額は4兆5000億円程度でした。これまでの成長具合を踏まえると、目標の8兆円を達成するにはかなりの挑戦が必要です。 インバウンドデータのグラフ:訪日外国人旅行消費額の推移 ちなみに、2018年の集計から集計方法が変わっており、観光庁によると従来ベースの推計方法で推計すると4兆8000億円となり、新旧の集計方法でおよそ3000億円程度の乖離が存在するので要注意です。

データその4:1人あたりの旅行支出

消費額の計算式は「人数」×「1人あたりの支出額」です。そのため消費額を増加させるためには、人数と並行して1人あたりの支出額の増加にも注目して集中的に取り組んでいかなければなりません。

ぜひ成長させたい1人あたりの支出額ですが、残念ながら近年は横ばいに推移しています。2018年の訪日外国人(一般客)の1人あたり旅行支出は15万程度であり、この3年間は15万円の壁を脱せていません。 インバウンドデータのグラフ:訪日外国人(一般客)の1人あたり旅行支出 日本政府が掲げる2020年に訪日外客数4000万人で消費額8兆円という目標を達成するためには、1人あたりの旅行支出が20万円を達成していることが必要です。そのため、旅行中に現状からプラス5万円使ってもらうにはどうすればいいか?を考えて、15万円の壁を乗り越えることが日本経済へのインパクトを大きくするために重要となります。

<中級編>インバウンド対策に必要なデータを知ろう!

ここまで、
・訪日外国人は年々増えており、2018年は3000万人を超えたこと
・戦略的に取り組めばインバウンドは間違いなく成長すること
・現状から、プラス5万円を消費してもらう必要があること
など、インバウンド市場全体のデータについてご紹介してきました。

では、いざインバウンド対策をしようと思ったとき、なにを意識すればよいのでしょうか?

データその5:訪日外国人の国別割合

訪日インバウンド対策とひとことで言っても、国によって言語・趣向・習慣が大きく異なってしまいます。そのため、訪日インバウンドがどの国から来ているのかを把握は重要です。結論から言うと、訪日インバウンド全体の約75%を中国・韓国・台湾・香港の上位4ヶ国が占めています。

言語ごとに見ると、
・中国語(簡体字)を使用する、中国本土が27%
・韓国語を使用する、韓国が24%
・中国語(繁体字)を使用する、台湾/香港が22%
と大きく3言語が占めています。 インバウンドデータのグラフ:国ごとの訪日外国人数の割合 訪日インバウンドと聞いて、まず欧米の方を連想される方も多いのではないでしょうか。ですが事実は違います。

中国,韓国,台湾,香港の上位4ヶ国以外に加えて、タイやベトナムなどの「その他のアジア」の方々を含めた全アジア諸国の訪日外国人数が86%を占めており、欧米圏はわずか14%の一部に過ぎません。

データその6:国ごとのリピート回数

次に各国からの訪日外国人が何回来訪したことがあるのか(=リピート回数)の割合を見ていきましょう。

訪日外国人数は”広さ”を表す一方で、リピート回数は"深さ"を表すデータです。"深さ"もインバウンドでは重要なデータとなります。なぜならリピート回数の高い旅行者ほど、旅行支出額が高く、ローカルな地域まで訪れる傾向があることが分かっているからです。

今回は、一定の"広さ"がある主要4ヶ国(中国・韓国・台湾・香港)において、深さを見える化してみました。主要4カ国だけでもかなりはっきりと数値の違いが出ており、それぞれの傾向がみえます。 インバウンドデータのグラフ:インバウンド上位4ヶ国の来訪回数の割合 "広さ"を持つ、中国・韓国。それに対して"深さ"を持つ、台湾・香港といった感じでしょうか。(韓国は、一定の"深さ"も持ち合わせていますが、今回はざっくり"広さ"を持つ国とさせていただきました。)

データその7:全人口に対する1年間の訪日経験割合

各国の全人口に対する1年間の訪日経験の割合を見ても、香港と台湾の"深さ"は際立ちます。それぞれ計算をすると、香港の全人口の29.9%、台湾の全人口の20.1%がこの1年間で日本に来ているという結果になります。 インバウンドデータのグラフ:インバウンド主要4ヶ国の全人口に対する1年間の訪日外国人割合 つまり、香港は、毎年3人に1人は日本旅行をする国なのです。このデータは、これまでの訪日経験ではなく、2018年1年間の訪日経験に関して算出したデータです。それにも関わらず3人に1人というのはとてつもない数字です。

データその8:国ごとのニーズ(地域ごと)

つぎは、訪日外国人のニーズについてです。観光庁の「訪日外国人消費動向調査 」には、調査項目として「訪日前に期待していたこと」という質問項目があり、それらを読み解くことで各国のニーズの違いが見えてきます。

ニーズの違いは、国ごとよりも地域ごとのほうが顕著にあらわれています。そのため、まずは各地域から最も訪日外国人数の多い国をピックアップして見ていきます。 インバウンドデータのグラフ:世界各国のニーズの違い どの地域でも、共通に期待しているのは「日本食を食べること」ですね。細かいデータを見ると、寿司・ラーメン・肉料理(すき焼きなどでしょうか)がどの地域の訪日外国人にも満足度が高く好評のようです。


次は、各地域ごとに見ていきましょう。北アメリカとヨーロッパは非常に似た傾向となっています。特徴は、「歴史・伝統文化体験」と「日本の日常生活体験」への期待が高いことでしょうか。欧米諸国は日本と文化の隔たりが大きく、日常生活を覗き込んでみたいというニーズが強いのかもしれません。


オセアニアは、スキー・スノーボードへの期待が非常に大きいことが特徴的です。人気の理由は、日本とオーストラリアで時差がほとんどないこと、南半球のオーストラリアとは冬の到来が真逆(オーストラリアの冬は8月)であることなどが挙げられます。


最後に、訪日外国人の70%以上を占めているアジアを見ていきます。アジアのインバウンドのニーズにおいて注目したいのは、「日本の歴史・伝統文化体験」が唯一ランク外である点です。歴史や文化はアジアの人から求められていないということがわかります。

この事実は普段の業務から訪日外国人と触れ合う私の感覚とも一致します。アジアの方々は「文化」ではなく「インスタ映え」を求めている傾向が強いです。*中国本土ではインスタグラムを使うことは出来ませんが、他のアジア諸国と同様に写真映えを求める傾向はあります。

京都の伏見稲荷大社が良い例でしょう。

訪日外国人が殺到しているけれども求めているのは、文化ではなく、鳥居に囲まれた景観です。着物レンタルをするのも、文化体験ではなく写真映えするかわいい衣装だからです。

データその9:インバウンド主要4ヶ国でのニーズの差異

文化を求めない傾向は、アジア全体ではなく中国本土だけなのではないか?と思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、そうではありません。インバウンド主要4カ国を比較してみると、非常に似たような傾向となっています。 インバウンドデータのグラフ:インバウンド主要4ヶ国のニーズの違い 台湾でランクインしている「四季の体感」以外は、順位は違えど項目はすべて同じです。こうしてデータを俯瞰すると、インバウンドの70%を占める主要インバウンド4ヶ国からなにが求められているかは明らかです。やはり、「日本食」「景勝地(インスタ映え)」といったコンテンツなのです。


もちろん歴史や文化は大切な資産です。伝えたいのは、歴史や文化をメインとしない訪日旅行をされる方が大多数であるという事実です。

まとめ

・訪日外国人は年々増えており、2018年は3000万人を超えた。
・戦略的に取り組めばインバウンドは間違いなく成長する。
・現状から、プラス5万円を消費してもらうことが必要。
・中国・韓国・台湾・香港が約75%を占める。
・中国・韓国は”広さ”の国、台湾・香港は"深さ"の国。
・インバウンド主要国からは、歴史や文化は求められていない。

おわりに

ここまで、インバウンドに関連する主要なデータをピックアップしてご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。

もし、本当に正確なデータが知りたければ、今回のデータの主な出典先である日本政府観光局(JNTO)や観光庁の統計データを確認してみてください。下記のURLをクリックすれば大体の訪日インバウンドに関するデータについて把握することが可能です。

▼訪日外客統計|日本政府観光局(JNTO)
https://www.jnto.go.jp/jpn/statistics/data_info_listing/index.html
▼訪日外国人消費動向調査 | 観光庁
http://www.mlit.go.jp/kankocho/siryou/toukei/syouhityousa.html


今回の記事がインバウンド対策を考えるにあたって、今回の記事が新たなインプットのきっかけとなれば幸いです。
ですが、「訪日インバウンド対策を何から始めればいいかわからない」というお悩みを抱えている方も多いかと思います。

そのため、私達は「インバウンドフォース」として訪日インバウンド台湾,香港向けの広告代理店という形でご支援をさせていただいております。

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https://you-japan.co.jp/ibf/

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今回の記事が、東京オリンピックを控えるこれからの訪日インバウンドのためになれば幸いです。

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